【ネパール】ヴィパッサナー瞑想「10日間コース」体験レポート(DAY 9-10)

Vipassana 10 days in Nepal(c)Megumi Mitani Nepal
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こんにちは!フルタイムトラベラー、三谷めぐみ (@meg_intheworld)です。

現在地:ネパール🇳🇵カトマンドゥ

2024年4月。ネパールにあるVipassana meditation(ヴィパッサナー瞑想)の施設で行われた「10日間コース」に参加しました。その時の体験談をレポートしています。

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ヴィパッサナー瞑想10日間コース(DAY 9)

今朝も4:15起床。
4:30からホールでメディテーション。

残り2日だけど、明日の朝に「Noble Silence(聖なる沈黙)」は解かれるので、実質「誰とも目を合わせず、会話もしない、Vipassanaだけに集中する日」は今日が最後になる。

1時間微動だにせず座り続けることにもだいぶ慣れてきたとはいえ、難なくできる時と、できない時がある。

気温だったり、自分の状態(眠い、集中力が切れた、疲れた)だったり、周りの雑音だったり、座り始めた時のポジションだったり。

何かが気になってしまうと、同じ「1時間」なのに、ものすごーく長く感じる。

幸い、私は身体のどこかが痛いとか、感情的に辛い雑念が浮かんでくる、というようなことはないので、楽な方だったとは思う。

それでも1時間のVipassanaは、「一度コツを掴めば、次回以降も必ずできる」というものではない。

そう思うと、余計にゴエンカ氏の言葉が胸に響く。

Work diligently. Diligently. Work patiently and persistently. Patiently and persistently. And you’re bound to be successful. Bound to be successful.

「熱心に練習せよ。熱心に。忍耐強く、粘り強く、練習しなさい。辛抱強く、粘り強く。そうすれば、あなたは必ず出来る。必ず出来るから。」(意訳)

本当に、その通り。
忍耐強く、繰り返し練習しないとVipassanaは習得できない。

この日の朝食はいつもと違い、Porrideの代わりに、タピオカ粉(または米粉)でできた白くて丸い蒸しパンみたいなものが出た。これを豆スープと一緒に食べる。

これまでにないパターン。毎食、飽きないように、考えてくれて、ありがたいな。

と思っていたら、この白い蒸しパンが、ランチに味変して出てきた。

最初は、これがあのシンプルな味の無い白いパンだとは気づかなかったくらい、変化を遂げていた。レモン風味のおかずに変身していたのだ。

このアレンジはすごい!!ホントここのシェフ天才すぎる!I’d love to meet the chef!!!

と、ひとり心の中で叫んでいた。

カトマンズやポカラで、高評価の観光客の向けのレストランや、ローカル食堂にもいったけど、Dhamma Jananiの料理が1番美味しい!と思うくらい、毎日美味しい食事を提供してくれた。

いつかネパールに戻ってきて、ボランティアとしてキッチンで働いてレシピを覚えたい。

という新たな目標ができた。笑

夜のグループ・メディテーションで、明日の朝「Noble Silenceが解かれる」と説明があった。

「ついに明日から自由に人間と話せるんだ!」というワクワク感と同時に、「この静寂が終わってしまうのか」という思いもあった。

ヴィパッサナー瞑想10日間コース(DAY 10)

いよいよ最終日。

この日も朝4:30からホールでメディテーション。

朝食を食べ、8:00からのグループ・メディテーションが始まる。

実質これが最後の、完全なる沈黙の中でのメディテーションとなる。

1時間のグループ・メディテーションが終わり、ホールを出ると「Noble Silence(聖なる沈黙)」は解かれた。

Serverとして、生徒たちのサポートをしてくれていた女性が、外に立っていて「Namaste」と出てくるみんなに笑顔で挨拶をしていた。

私も「Namaste」と笑顔で挨拶をした。

周りでは、すでにおしゃべりが始まっていて、ヒンディー語やネパール語で楽しく会話しているのが聞こえてきた。

部屋に戻って、ルームメイトと話していると、向かいの部屋のBも戻ってきたので、3人でいろんな話をした。

この10日間がそれぞれにとってどんな体験だったか、どんなことを感じたか、などをオープンに話し合った。

ここでもまた気づきがあった。

外から見たら「上手くやっている」「何も問題なくこなしている」「感情の波もなく落ち着いている」ように見えても、実際はそうではなかった、ということ。

私たち3人は、お互いがお互いを「すごいな」と思って見ていたけれど、実は3人とも「それぞれの課題や苦労に向き合っていた」ということを、この時初めて知った。

毎日同じ部屋で寝起きし、隣や向かいで食事をしていても、散歩中にすれ違っても。「会話」をしなければ、その人の状況、考えていることなんて何も分からない。

自分が見ているその人と、本当のその人はおそらく違う。

だから、人間は対話と傾聴が大切なんだ、と改めて感じた。

DAY 10は、「Noble Silence(聖なる沈黙)」が解かれることもあり、スケジュールもこれまでの9日間とは異なる。

事前にはっきりとしたアナウンスがなかったので、混乱する場面もあったけど、午後と夜のグループ・メディテーションは通常通り行われた。

なんとなく想像はできていたけど、Noble Silence中と、解禁後のメディテーションは全く違った。

1時間動かずに座っていることはできるけど、雑念ばかりが浮かんできた。
Aniccaの状態に入ることが難しかった。

ついさっきまで、笑いながら話していたし、みんなとの会話が頭の中をグルグル回っていた。ホール内の空気も少し浮き足だったエネルギーがあるように感じた。

なので、DAY 10の個人的な練習成果は「まぁまぁ」という感じだったけれど、鳥肌が立つほどうれしいことがあった。

最後のグループ・メディテーションが終わった後、外に出ると、私の隣に座っていた女性が「1時間座ってられた!」と言った。

私はDAY 3に座席変更があって以来、彼女が苦しむ姿を毎日のように見て来たので、そんな彼女が「できた」ことが、心から嬉しくて、鳥肌がたった。

そして思わず「Can I give you a hug?」といって、「おめでとう!すごくうれしいよ!」と彼女をハグした。

DAY 3では「彼女の怒りのエネルギー」に悩まされ、DAY 7では「彼女の隣に座っているのが怖い」とすら感じていたのに、その相手を自然とハグしたいと思った自分にも驚いた。

その後は、最後のゴエンカ氏の講話視聴をし、ホールで短いChantingをした後、明日の説明を聞いて21時頃に終了した。

最終日だからなのか、この日の消灯時間は22時だったので、そのまま英語話者の4人で、満月を探しながら散歩し、会話を楽しんだ。

ヴィパッサナー瞑想最終日(12日目)

昨日で10日間のコースは終わったけれど、今朝も4:00にゴングが鳴った。

DAY 11が始まるのか?と思いきや、この日は4:30から映像を見て、最後に15分だけ全員でグループ・メディテーション&Chantingをして終わった。

その後、6:30に軽い朝食が出た。

そしてオフィスに預けていたスマホとパスポートが返却された。

11日ぶりに手にするiPhone。

電源を入れると、いつもの待受が現れた。

電波が弱いのか、メッセージや通知はすぐには届かない。

スマホを返却された人たちは、みんな一斉にスマホを見ていた。

朝食を食べている間も、スマホが気になるのか、スマホを見ながら食べている人もいた。

この10日間、食事中はひと口ひと口を味わいながら、マインドフルに食べていた私は、スマホを見ながら食事をしたいとは思わなかった。

今すぐメールやSNSをチェックしようが、数時間後にチェックしようが、何も変わらない。

と思い、iPhoneを置いた。

自分が「デジタルノマド」だということを忘れるくらい、デジタル・デバイスに触れても、何も感じなかった。

朝食を食べ終わったら、各自部屋を掃除して、シーツを洗ってチェックアウト。

ネパール人は、みんな朝ごはんを終えると、7時過ぎには施設を出て行った。

外国人生徒たちは、前日に計画されていた「朝7:30から「マヤ・デヴィ寺院」でのメディテーション」に行く予定だったけど、直前にキャンセルとなった。

英語話者の4人で「それなら、自分たちで行けばいいよね?」ということになり、世界遺産にもなっている「マヤ・デヴィ寺院」へ行き、メディテーションをした。

その後、日差しの強い中、各国のお寺巡りをし、約5時間後に施設に戻った。

シーツを洗って干し、部屋の掃除をして、最後にドネーション(寄付)をした。

普通「メディテーション・リトリート」などの宿泊レッスンに参加するには、参加費が必要だけど、Vipassanaは寄付のみで成り立っている。

これも、ゴエンカ氏の考え。
誰にでもVipassanaを練習する機会を与え、終えた人は次の人に機会を与える、というシステム。

私たちがこうして参加できているのも、10日間コースを終了したOld Studentが寄付をしてくれたから。

当然私も「次の生徒さんが体験できるように」と思い寄付をした。

もし、海外のコースに参加する予定なら、寄付用の現金を用意して行き、その場で寄付することをオススメする。

海外送金もできるようだけど、手間も時間も手数料もかかるし、施設にとっても、その場で現金を受け取る方が良いと思うので。

こうして、私の12日間の Vipassana 瞑想トレーニングは終了した。

この後、まとめ記事とおまけ記事(翌日、特別な場所で瞑想をしてきた)も公開する予定ですが、「10日間コース」体験レポートはここまでとなります。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

Namaste🙏 Sadu, Sadu, Sadu.

バックナンバー

1.【ネパール】ヴィパッサナー瞑想「10日間コース」に参加してきた
2.【ネパール】ヴィパッサナー瞑想「10日間コース」体験レポート(DAY 0)
3.【ネパール】ヴィパッサナー瞑想「10日間コース」体験レポート(DAY 1-2)
4.【ネパール】ヴィパッサナー瞑想「10日間コース」体験レポート(DAY 3-4)
5.【ネパール】ヴィパッサナー瞑想「10日間コース」体験レポート(DAY 5-6)
6.【ネパール】ヴィパッサナー瞑想「10日間コース」体験レポート(DAY 7-8)
7.【ネパール】ヴィパッサナー瞑想「10日間コース」体験レポート(DAY 9-10)
8.10日間の「ヴィパッサナー瞑想」からの学びと気づき
9.「ヴィパッサナー瞑想」10日間コースに参加する人へのアドバイス
10.【ネパール】「シスターフッド」のように感じる仲間との出会い

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この記事を書いた人

自然と芸術を愛する旅人。世界各地で家を借りながら暮らす「デジタルノマド」9年目。40ヶ国。

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