【ネパール】ヴィパッサナー瞑想「10日間コース」体験レポート(DAY 1-2)

ヴィパッサナー瞑想10日間コースinネパール(c)Megumi Mitani Nepal
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こんにちは!フルタイムトラベラー、三谷めぐみ (@meg_intheworld)です。

現在地:ネパール🇳🇵カトマンドゥ

2024年4月。ネパールにあるVipassana meditation(ヴィパッサナー瞑想)の施設で行われた「10日間コース」に参加しました。その時の体験談をレポートしています。

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ヴィパッサナー瞑想10日間コース(DAY 1)

いよいよ10日間コースの始まり。

朝4時に、「ゴーン」というゴング(ベル)が鳴った。

4:30からDhamma Hall(最も大きい瞑想ホール)で瞑想をするので、急いで顔を洗い、歯を磨き、着替える。

外はまだ暗いので、登山用のヘッドランプを使いホールに向かう。

前日に伝えられた座席番号を探し、指定された席(座布団)に座る。

私は前から2列目の1番右だった。

これから10日間、1日約10時間、基本的にはこの席で瞑想をすることになる。

1番最初の瞑想は、4:30から6:30までの2時間。

途中休憩をしても良いけれど、休憩は5分までとされている。

1日20分(長くて30分)のメディテーションしかしたことがない私が、初日から2時間もできるわけもなく。

途中で、体制を変えたり、ボーッとしたり、眠くなったりを繰り返し、2時間が経過。

6:30にベルがなり、朝食タイム。

みんなお腹が空いているのか、足早にダイニングホールに向かう。

昨日までは自由だったダイニングの座席も、今日からは指定された席に座る。

朝食は、味付きのPorridgeと、Chickpea soup。他にコーンフレークとミルク、ビスケット、ミルクティなどもあって、各自好きなものを食べる。お代わりも自由。

オートミールとかPorridgeみたいな、ふやけた食感のものは、本来好きじゃないんだけど、なぜかここのPorridgeはとても美味しく感じた。

スープと一緒に食べると心身に栄養が行き渡るような感覚があり、毎朝Porridgeと豆スープを食べた。

テーブルにはフルーツ(バナナやスイカ)が並んでいるけれど、「Only for Old Student」と書かれている。私はNew Studentなので食べられない。涙

今日から「Noble Silence(声なる沈黙)」が始まっているので、ダイニングホールには、ステンレスの食器の音と、人間の咀嚼音だけが響く。

不思議な空間だな、と思いながら、熱々のマサラミルクティーを飲む。

食事を終えたら、洗い場へ行き、自分の食器を洗い、自分の席に戻すのだけど、ここであることに気がついた。

一部のネパール人と中国人は「並ぶ」「待つ」ということをしない。

食器を洗う場所は限られているので、私を含む数人は列を作って待っていた。

すると、後から来たネパール人が、次に空きそうなところを狙って、サッと入り込んで食器を洗い始めた。

そういえば、前日も、今朝の食事の時も、一部のネパール人や中国人は、列に並ばない。

少しでもスペースがあれば、当たり前のように割り込んで、食事をよそっていた。

あぁ。インドやスリランカ、ミャンマー、ベトナムもそうだったな〜。中国人もインド人も、観光地で私がベストスポットを探してカメラを設定すると、わざわざその前に入り込んでくるしなー。ネパールも、インドや中国と同じなのかな?

なんて心の中で思いながら、割り込んでいるネパール人と中国人を観察していたら、明らかに彼女たちの行動に苛立っている人がいることに気づいた。

会話は一切禁止なので、もちろんその人は何もしないけれど、イライラしている様子が伝わってきた。

8:00-9:00は、Dhamma Hallで初めてのグループ・メディテーション。

ゴエンカ氏のインストラクションを聴きながら、Vipassanaの基本中の基本でもある、Anapana(アーナーパーナー=サンスクリット語で「呼吸」の意味)瞑想を練習する。

Anapanaは、「鼻から吸った呼吸が鼻孔を通る感覚を観察する」というもの。

1日目から3日目までは、これをひたすら練習する。

鼻の付け根から鼻の穴の下(上唇の上)までのトライアングル・エリアに意識を集中させる。

鼻の中を通る空気の流れ、鼻の穴から空気が入る時の感覚、鼻の中に入った空気は温かいのか、冷たいのか、その他どんな感覚があり、その感覚がどのように変化するのかをObserve(観察)する、というもの。

「呼吸に意識を向ける」というのは、メディテーションを一度でもやったことがある人にとっては、難しいことではないし、初めての人でも、わりとすぐにできると思う。

ただ、「感覚に意識を向けて、変化を観察する」というのは、本当に集中しないと難しい。

9:00-11:00は、ホールまたは自室での練習だけど、そのままホールに残って練習を続けた。

11:00になると、みんな一斉に食堂に向かった。

ランチの内容は、Roti、ライス、豆スープ、ポテト炒め、ナスやゴーヤを炒めたもの、など。これがどれも美味しい!

ランチ後は、13:00まで自由時間なので、私は毎日ランチ後にシャワーを浴びて、洗濯をするというルーティーンを確立した。

初日に「ルームメイトは夜にシャワーを浴びるタイプだ」と分かったので。

シャワー&洗濯をしても、40分くらい余ったので、散歩をしたけれど、気温は40℃越えなので、とにかく暑い。

部屋に戻ってベッドで休憩することにしたけれど、部屋の中も暑い。

もちろんACなどなく、小さな窓が2つと、天井に取り付けられたファンが1つ。

これが日本だったら「熱中症対策が不十分です」「命の危険を感じるレベルです」と報道されるような環境。

しかし、ここはネパール。
この暑さに慣れ、耐えるしかない。

13:00-14:30は、ホールまたは自室にてメディテーション。
ほとんどの人がホールに来て各自Anapanaの練習を行う。

14:30-15:30は、グループ・メディテーション。
ゴエンカ氏のガイドを聴きながら1時間メディテーションをする。

15:30-17:00は、再びホールまたは自室にてメディテーションの時間だけど、全員ホールに残るように言われた。

ホールの前方に座っている、Assistant Teacherが、4-5人ずつ生徒を呼び、「部屋は問題ないか」「食事は大丈夫か」といった基本的なチェックインが行われた。

その後はまた各自の席に戻ってAnapanaの練習を続けた。

17:00にベルが鳴ると、ティータイム。
ライスパフと、ティーまたはミルクティーが振る舞われる。
そしてなんと、New Studentにはフルーツが提供された!
この喜びをルームメイトと、隣に座っている子にシェアしたいけど、会話禁止のため、ひとり幸せな気持ちでスイカを食べた。

夜ご飯はないので、実質このティータイムが夕食代わりとなる。
朝食は6:30なので、自動的に毎日12時間以上の断食することになる。

18:00-19:00に、再度ホールでグループ・メディテーション。
ガイド・メディテーションなので1時間があっという間に感じた。

19:00-20:30は、ゴエンカ氏の講話視聴。
ヒンディー語、英語、中国語の3つのグループに分かれ、1988年に録画されたビデオを視聴した。

20:30-21:00は、再び全員ホールに集まって、ガイド・メディテーションし、21:00に解散。
技術的な質問がある人はAssistant Teacherに質問をし、それ以外の人は部屋に戻る。

21:30に消灯。

「Noble Silence(聖なる沈黙)」のルール通り、この日1日、誰とも会話をしなかったし、Assistant Teacher以外とは誰とも目を合わせなかった。

同じ部屋で寝ているルームメイトとも、お互い目を合わせず、阿吽の呼吸でバスルームをシェアしたり、部屋の電気をつけたり、消したりしていた。

確かにそこに存在する「人」を、存在しないかのように振る舞わなくてはいけないことに、違和感を覚えつつ、これも練習の一部なんだろうな、と捉えることにした。

電気を消したからといって、眠くなるわけでもなく、しばらく寝付けなかった。
2時間ほど経って、ルームメイトの寝息が聞こえてきた頃、ようやく私も眠くなり、眠りについた。

ヴィパッサナー瞑想10日間コース(DAY 2)

今朝も4:00にゴングが鳴り、目が覚めた。

ルームメイトはすでに起きていたのか、ゴングがなるとすぐにバスルームに行き、支度を始めたので、私はベッドでゴロゴロしながらボーッとしていた。

ルームメイトの支度が終わったようだったので、私もようやくベッドから出て、準備を始める。

「準備」と言っても、顔を洗って、歯を磨いて、トイレを済ませるだけなので、10分もかからない。

再び真っ暗な中、ホールに向かって歩く。

4:30。自分の席に座り、メディテーションを始める。最初はまだ脳が眠っているような状態なので、呼吸に意識を持っていく。

少しして「脳が目覚めたな」と感じたので、腕時計を見て時間をチェックし、再びメディテーションを開始。

「30分くらい経ったかな?」と目を開けたら、1時間が経過していた。

これには自分でも驚いた。
寝落ちしたわけでもなく、ただただ呼吸に集中していたら、1時間経っていた。

目を閉じている時は感じていなかったのに、目を開けた瞬間から、足の痺れを感じ始めた。
そして残りの40分が、1時間よりも長く感じた。

6:30、朝食。
この日はココナッツをお粥状にしたもの、豆スープ、ビスケット、ミルクティをいただいた。

12時間以上食べ物を口にしていないので、「食べられること」がありがたく感じた。

その後は、DAY 1同様、8時からグループメディテーション、9時から11時まではホールで自主練をした。

11:00、ランチ。
昨日と似たような内容だったけど、本当にどれも美味しくて、幸せなランチタイム。

ランチを食べ終わった後、日傘を片手に散歩をした。

「散歩」と言っても、外には出られないので、敷地内の女性エリアを、のんびりと歩き回る。

太陽の光で透けたキレイなグリーン色の葉をたくさんつけた、菩提樹を眺めながら

あー。ここに来られて良かったな。こんな風に、ゆっくり時間を過ごせるなんて、なんかとても贅沢な気がする。ありがたいなー。

と思った。

メディテーションの効果なのか、美味しい食事のおかげなのか、暑さで脳が機能してないだけなのか分からないけど、すごく平和で幸せな気持ちだった。

そんな風にぼーっと考えながら、池の近くに座っていたら、Server(お世話係)に「Teacherに何か質問ある?」と声をかけられた。

12:00-12:30は、Assistant Teacherに技術的なことを質問できる時間だったので、声をかけてくれたんだと思う。

DAY 1とDAY 2では微妙にフォーカスするポイントが異なるはずなのに、DAY 2のポイントを正しく理解できていない気がしたので、Teacherに質問することに。

すると「Touch the air, feel the air is touching on your nostrils.」と言われたので、午後の自主練では、「空気が触れる感覚」を意識してみた。

けれど、空気が「通る」感覚はあっても、「Touch」の感覚はこれでいいのか?という確信が持てずにいた。

そうしたら、集中力が切れたのか、急に雑念が湧いてきた。

ある友人のことが浮かんできて、その友人と行った場所、見たもの、共有した時間、会話を思い出し「楽しかったな〜」「もっと時間を共有できたらよかったな。またいつか会えるかな。」と1人で、楽しい妄想の世界に入っていった。

さすがに、14:30-15:30と、18:00-19:00のグループ・メディテーションでは、雑念は湧いてこなかったけど、それ以外の時間は「楽しい雑念」が次々と湧いてきた。

DAY 1は初日という緊張感もあり、Anapanaに集中できていたけど、2日目にしてちょっと緊張感が緩んだから雑念が浮かんできたのかもしれない。

そして、前日同様、ゴエンカの氏の講話を視聴、グループ・メディテーションをし、21時すぎに解散。

21:30に消灯。だけど、ベッドに横になると、背中が燃えるように熱い。

この部屋は、直射日光と気温45℃の熱を蓄えるらしく、壁を通して部屋全体が暑くなる。

なので、日焼け止めなどの液体は「お湯かな?」って思うくらい温かくなってるし、洋服やタオルは「乾燥機から出したばかりだっけ?」という錯覚を覚える。

そしてベッドの布団も熱を蓄えるので、天日干しを終えたばかりのような状態。

なので、気温35℃の部屋で、ホットカーペットの上に寝るような感じ。笑

そして天井にはファンがひとつ。そのファンが運んでくるのは35℃の空気。。

暑い・・。暑すぎる・・・。岩盤浴にいるみたい。絶対眠れない。。

と思ったら、ルームメイトも眠れないようで、動きまくっている。

「暑いよね?暑すぎるよね!?」と言いたいけど、言えない。

Noble Silence(聖なる沈黙)…。

身体と布団の接地面を少なくすれば、少しはマシかな?と思い左右に寝返りをうったり、体勢を変えたりしていたら1:00を過ぎた。

3時間後には、またあのゴングとベルの音で起こされるのか。

と思いながら、眠りについた。

続く。

バックナンバー

1.【ネパール】ヴィパッサナー瞑想「10日間コース」に参加してきた
2.【ネパール】ヴィパッサナー瞑想「10日間コース」体験レポート(DAY 0)
3.【ネパール】ヴィパッサナー瞑想「10日間コース」体験レポート(DAY 1-2)
4.【ネパール】ヴィパッサナー瞑想「10日間コース」体験レポート(DAY 3-4)
5.【ネパール】ヴィパッサナー瞑想「10日間コース」体験レポート(DAY 5-6)
6.【ネパール】ヴィパッサナー瞑想「10日間コース」体験レポート(DAY 7-8)
7.【ネパール】ヴィパッサナー瞑想「10日間コース」体験レポート(DAY 9-10)
8.10日間の「ヴィパッサナー瞑想」からの学びと気づき
9.「ヴィパッサナー瞑想」10日間コースに参加する人へのアドバイス
10.【ネパール】「シスターフッド」のように感じる仲間との出会い

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この記事を書いた人

自然と芸術を愛する旅人。世界各地で家を借りながら暮らす「デジタルノマド」9年目。40ヶ国。

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