ミャワディーからキンプンまでのバス旅【ミャンマーひとり旅】

ミャンマーの村(c)Megumi MitaniMyanmar

こんにちは!フルタイムトラベラー、三谷めぐみ (@meg_intheworld)です。

ミャンマー国軍のクーデター。日本に住む多くの人たちにとっては「怖いことが起きてるね。(でも私たちには関係無いよね。)」という感じで、ひとつの”ニュース”として消化され、10秒後には忘れ去られる。
私自身もそうだけど、行ったことがない「よく知らない国」で起こっていることというのは、色んな面で、想像がしづらい。
そこで、少しでも「ミャンマー」という国に関心を持ってもらえたらと思い、2019年春にミャンマーをひとり旅した時のことを旅エッセイ的に綴ることにしました。少しずつ更新していくので、のんびり読んでもらえたら嬉しいです。

今日は、ミャワディーからゴールデンロックのある街キンプンまでの陸路旅の話。なかなかワイルドでした(苦笑)

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ミャワディーからチャイトーへ

ミャンマーひとり旅1日目(c)Megumi Mitani

ミャンマー1日目は、ミャワディーから、チャイティーヨー・パゴダ(ゴールデンロック)の麓にある街、キンプンまで移動する。

親切なおじさんの助けにより、無事にバスに乗ることができた私は、車窓から「はじめてのミャンマー」を興味深く眺めていた。

ミャワディーの経済区域を出るまでは、タイの景色とそう変わりはなかった。

ミャワディー(c)Megumi Mitani

街の真ん中に巨大なパゴダ(寺院)があって、食品から生活用品まで揃うマーケットがあって、マーケットの外にはバイクタクシーのドライバーが集まって座っている。

大通り沿いにはレストランや商店が並び、唐突に現れるPhotoshopで不自然に加工されたモデルが微笑む大きな看板があるところまで、タイと似ていた。

ミャワディー内のいくつかの停留所で乗客をピックアップした後、バスはスピードを上げ進んでいった。

 

ミャンマーひとり旅(c)Megumi Mitani

しばらく田舎道を走ってKawkareik(コーカレイ)という町に差し掛かると、バスが停車した。

警察官のような制服を着た職員がバスに乗ってきて、乗客ひとりひとりの顔を確かめていた。そのままバスを降りるかと思いきや、警察官は私の方を指差しながらドライバーに話しかけた。

外国人だから何か言われるのかも。こんなところで降ろされても困るな・・

と内心ドキドキしていたけど、ドライバーが現金を渡すと警察官は降りて行った。あれはなんだったのだろう。

賄賂?それとも通行料?

いずれにせよ「無事に通過できて良かった〜」なんて思っていたら、バスの前方から「オエッ」という声が聞こえた。後方からも苦しそうな声が聞こえる。

バスの乗客であるミャンマー人たちが次々と嘔吐し始めたのだ。

突然のことに驚いた私は一瞬何が起こっているのか分からなかったが、原因はおそらくこの悪路だった。

ミャンマーひとり旅(c)Megumi Mitani

バスが走っていた道は山道だったのか、左右に行ったり来たりを繰り返し、舗装されていない地面は赤土で、ぼこぼこしている。縦にも横にも大きく揺れる地獄のような道だった。

揺れるリズムも不定期なので、三半規管がついて行けず、めまいを起こしているような感じ、と言えば伝わるだろうか。そんな状態が1時間ほど続いていた。

これまで一度も車に酔ったことがない私ですら「油断したらマズイかも・・。」と思うほど、嫌な揺れ方だった。

 

ミャンマーの村(c)Megumi Mitani

気分転換をしようと、ヘッドフォンを耳に入れ、音楽を聴きながら、赤土の世界を眺めていた。

道路沿いの木々はどれも枯れてしまっているように見えたが、よーく見ると緑色の葉に赤土がかかってオレンジ色に見えているだけだった。

お店や家も道路に面する側は、大きな布で覆ってあった。そして、それらの布はどれも、木々と同じように赤土色に染まっていた。

ミャンマーの村(c)Megumi Mitani

この地域に住んでいる人の暮らしはどんな感じなのだろう?

とか「高床式の家が多いんだなぁ〜」「これは・・家?倉庫?」「あの家の玄関の作りは素敵だな〜」「この家には小さなステンドグラスの窓がある!」とミャンマーの田舎町の家や建築を観察していた。

ミャンマーバス旅(c)Megumi Mitani

大きなトラックや広大な建設現場を見ると「なんの施設だろう?軍?それとも外国資本の何かだろうか?」と次々に疑問が湧いてきた。

 

Hpa-An(パアン)の少し手前で、ランチ休憩があった。大きなレストランとお菓子などを売っているお土産屋さんが1軒あるだけのサービスエリア。

ミャンマーバス旅休憩(c)Megumi Mitani

バスの車内であれだけ苦しんでいたミャンマー人達は、足早にバスを降り、油っぽいと言われているミャンマーカレーをパクパクと食べ、美味しそうにコーラを飲んでいた。

すごいな、ミャンマー人。

 

パアン(c)Megumi Mitani

パアンに入ると建物の様子が一変した。コンクリートでできた立派な家や、3階建てのビルのような建物もある。歩いている人もたくさんいるし、バイクやキレイな車が何台も走っていた。

ついさっきまで見ていた、赤土の村とはまるで別世界だ。

パアンは観光産業の拡大を目指しているのか、建設中のリゾート施設やヴィラをいくつも見かけた。街中には英語の看板もあり、外国人観光客を取り込むことに力を入れているようだった。

Myanmar-Hpa-an(c)Megumi Mitani

アンダマン海に繋がる大きな川、サルウィン川に架かる大きな橋を渡りながら

水があるところは栄えるんだな

と思った。当たり前のことだけど、赤土の世界を通ってきたせいか、身をもってそう感じた。

私たち人間も、動物も、植物も水がないと暮らせない。

チャイトーからキンプンへ

パアンからKyaikto(チャイトー)までの道は悪くなかった。

国境越えのためにいつもより早く起き、悪路に揺られ、疲れが出たのか、いつの間にか眠っていた。

バスの終着地チャイトーに着くと、ミャンマー人は足早に散っていった。

右も左も分からない観光客の私は、ここから今夜泊まるホテルがある街、Kin Pun(キンプン)に行かなくてはいけない。

キンプンの方向を確かめるため、Google Mapを見ていると、バイクタクシーのお兄さんが声をかけてきた。

どこに泊まるの?

Kin PunにあるGolden Sunrise Hotel

Kin Punか。ちょっと遠いけど2,000チャットで行ってあげるよ。

西陽の気配を感じた私は「暗くなる前にホテルにチェックインしたい」と思い、彼のバイクに乗った。

走り出して2分くらいすると

キンプンは遠いから2,000じゃ無理。5,000だな。

と言ってきた。

え?なんで?じゃあいい。もうここで降ろして。

こんなところで降りてどうする?ヒッチハイクでもする気か?誰も通らないぞ。

本当に誰も通らないの?乗合タクシーも来ない?

とバイクを降りて、ドライバーの目を見ながら聞いた。

しばしの沈黙の後「そこが乗合タクシーの乗り場だよ。」と言って、彼は去っていった。

旅人の私にとっては、正直2,000チャットだろうが5,000チャットだろうがどちらでも良い。金額が問題なのではなく、平気で人を騙そうとする人が嫌いなだけだ。

 

ただの広場と思われる「乗合タクシー乗り場」の方に進むと、1台のトラックが停まっていた。

運転手のお兄さんに「キンプンまで行く?」と聞くと、「No」と言いながら、別の方向を指さした。

その様子を見ていた、若い女の子2人が「キンプン?ここよ。10分。待つ。」と、英語で教えてくれた。「ありがとう!この辺に住んでいるの?」と聞いてみたが、ニコっと笑顔を見せただけで返事はなかった。

少しして、青年がひとり歩いてきた。その後ろを3人の老齢僧侶が歩いる。彼らも同じ乗合タクシーに乗るようだった。

最も高齢に見える僧侶がタバコを吸いながら、私に話しかけてきた。

ミャンマー語だったので理解できずにいると、青年が英語で「なんの目的でチャイテーヨーに行くんだ?って聞いてるよ」と通訳してくれた。

私が「いつかゴールデンロックに行ってみたいと思っていたから」と答えると、僧侶はタバコをふかして、それ以上は関心がなさそうな表情を見せた。

乗合タクシーが到着すると、バックパックを預けるように言われた。荷物は車の上に乗せて、人間だけがトラックの荷台に乗るらしかった。10人乗ったら満員になった。

チャイトーからキンプンまでは山道を登るので、荷物が振り落とされないか心配だった(スリランカではバスから乗客の荷物が見事に振り落とされた)けど、乗合タクシーのお兄さん達がしっかり見てくれているようだった。

料金は一律500チャット。揺れる荷台の上で、まだ慣れない紙幣に戸惑う私を、女の子が助けてくれた。彼女は途中で降りていった。その後「こんなところに家があるのか?」と思うようなところで降りていく人もいた。

20分ほどトラックに揺られ、キンプンの街に着いた。
乗合タクシーを降りて、ホテルまで歩き、チェックインを済ませ部屋に入った。

あー。無事に着いたー。

GoldenSunriseHotel(c)Megumi Mitani

タイからミャンマーへ徒歩で国境を越え、ミャワディーからキンプンまで移動した1日は長かったようで、着いてみればあっという間だった。

赤土の悪路はキツかったし、おそらく二度と通ることはない(通りたくない)道。

それでも、飛行機でヤンゴンに飛んでいたら、絶対に見ることのできなかった風景や、感じることができなかったこともたくさんあった。それらは、いつまでも大切に覚えておきたいと思う。

明日は、いよいよゴールデンロック。
ひとりには広すぎる部屋でくつろぎながら、晴れることを祈って眠りについた。

つづく。

ミャンマー旅のTIPS:バスに弱い人は酔い止め薬を!

ミャワディーからコーカレイまでの悪路は、乗り物に酔いやすい人にとっては、相当キツイと思います。なので、酔い止め薬を持参することをオススメします。

慣れていそうな現地のミャンマー人達ですら、かなり辛そうでした。。

Myanmar(c)Megumi Mitani

ただ、私が通った時(2019年5月上旬)に道路工事をしていて、一部アスファルト工事もしていたので、現在は完成しているかもしれません。😊

悪魔の縦揺れ横揺れ地獄ロード、私は一度でいいな・・(苦笑)

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この記事を書いた人

フルタイムトラベラー。海外デジタルノマド6年目。
世界各地のAirbnbで家を借りながら暮らす旅人。ライター。翻訳家。
元は音楽業界でマーケティングやデザインをやっていた人。
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