こんにちは!フルタイムトラベラー、三谷めぐみ (@meg_intheworld)です。
今日はブラジルからアメリカに戻って来て感じた「なぜアメリカには超肥満体系の人が多いのか」という疑問から派生した、アメリカの食に関する問題について。
「肥満」のレベルが違う北米
4ヶ月間南米で過ごした後、カナダで行われる結婚式に出席するために、ブラジルから北米に戻ってきた私とパートナー。
アメリカに戻ってきて、まず目についたのは超肥満体型の人の多さ。
世界の肥満大国ランキングで、毎年メキシコと首位を争うアメリカ。
アメリカが肥満大国なのは知ってるけど、こんなにも「超肥満体」の人が多かったっけ・・・?
アルゼンチンでは、ぽっちゃりしている人は多くても「肥満」というほど身体の大きな人は、ほとんど見かけなかった。
ブラジルは身体が大きい人は多いけど、アメリカみたいな「超肥満体」な人はそんなにいなかったように思う。
それに比べ、アメリカとカナダは、歩いている人の5人に2人は「肥満」で、10人に1人は「超肥満体型」なんじゃないかと思うほど、肥満体型の人が多い。
例えば、ショッピングモールのカフェに座っていると、こんな人々が目の前を通る。
(自分の足で歩けないため)電動カートに乗って買い物をする中高年。
LLサイズのソーダを片手に歩く、身体がバルーンのように膨らんでいる学生。
自分の車に乗り込むために、人の助けがいる身体の大きい人。
余計なお世話ながら、他人様の健康が心配になるほど、身体が大きい。
明らかに日本の「肥満体型」とはレベルが違う。
「超肥満体型」の原因は、必ずしも食習慣や運動不足とは限らない。肥満の遺伝子を持つ人や、薬の副作用が原因の人もいるはずだけど、ここでは「食」と「肥満」について考えたい。
ファストフードが「日常食」
アメリカにはファストフード店が、とにかく多い。
アメリカ人の暮らしをよく理解していなかった私が、疑問に思っていたこと。
なぜ肥満体型の人は、ファストフードや炭酸飲料が好きなんだろう。
「ファストフードは滅多に食べない」というアメリカ人のパートナーに聞いてみると、思ってもみなかった答えが。
「太っている」=「ファストフードが好き」という単純なことではなくて、ファストフードしか食べられない人もいるんだよ。
なるほど・・。
確かに、アメリカのレストランは安くない。
カジュアルなレストランのランチで、2人でドリンク1杯ずつ、メイン2品、アペタイザー1品で約60ドル。
そこに税金10%とチップ20%が加算されるので、最低でも80ドル。
デザートとコーヒーを頼めば、あっという間に100ドル(1万2000円)を越える。
一方、ファストフードなら、2人で20ドル(2,200円)で済む。
セルフサービスのお店は基本的にチップが不要*なので、レストランの1/5で外食ができるということ。
*私たちはセルフサービスのお店でも、チップボックスが置いてあれば10〜15%払います。彼らの賃金は安いらしいので。
「貧困」と「肥満」の関係性
そうだった。アメリカにも貧富の差はある。
貧富の差が激しいアルゼンチンとブラジルの風景に慣れてしまったので、アメリカやカナダがとても平和に思えたが、アメリカも貧富の差が大きい国だ。
リーマンショック以降、ミドルクラス(中流階級)のほとんどは生活レベルが下り、今のアメリカは1%の富裕層、僅かなアッパークラス(上流階級)と少しのミドルクラス、そして残りの大半はワーキングクラス(労働者階級)だとニュース記事で読んだ記憶がある。
「ヘルスコンシャス」と呼ばれる健康志向の人達は、ミドルクラス以上が多い。
金銭的な理由から食事の選択肢が少ないワーキングクラスやフードスタンプをもらっている人は、肥満傾向にあるらしい。
日本でも最近「ワーキング・プア」とか「子供の6人に1人が相対的貧困」「貧困女子高生」なんかが話題になっているらしく、日本も他人事ではないのかもしれない。
改めて思う「食育」の大切さ
貧困と肥満について考えているうちに、更なる疑問が出てきたのでパートナーに聞いてみた。
お金がなかったとしても、スーパーに行って野菜や卵を買って自炊すれば安く上がるし、身体にもいいんじゃない?
それは理想的かもしれないけど、ファストフードを食べ続ける人にその考えはないんじゃないかな。ファストフードやスナック、ソーダは、簡単にお腹を満たしてくれる上に安い。「子供のお腹を満たすのにちょうどいい」と、ソーダやスナックを与え続ける親もいるし。
身体に良くないと分かっていても?健康のことはあまり気にしないのかな?
ファストフードがどれだけ身体に悪いかを知らない人も多いし、食べ続ける人は知っていたとしても気にしないんだろうね。特に、ファストフードで育った人たちにとっては慣れ親しんだ食べ物なんだろうし。
日本では、家庭で食事の大切さを学んだり、学校でも給食の時間や家庭科の時間にバランスの良い食事が大切なことを教わった。
アメリカではそういう機会はほとんどないらしい。
改めて日本の「食育文化」の大切さを実感したと同時に、パートナーから衝撃的な話を聞くことに。。
アメリカの食品業界の闇
それより恐ろしいのはアメリカの食品業界だよ。「オーガニック」とか「ナチュラル」という表示がある商品を選んだからといって、必ずしも安全だとは言えないんだ。成分表示を見ると、あまり良くないものが入ってることもある。コーンシロップやキャノーラ油とかね。
えぇ!Whole Foods(よく行くスーパー)に置いてあるものは全て安全だと思ってた!Organicって書いてあるし。
確かにWhole Foodsにあるものは安全なものが多いけど、プロセスフード(加工食品)の場合はよーくラベルを確認した方がいいよ。特に、大企業の食品メーカーは消費者から訴えられないように、ギリギリの言い方を考える専門家を雇っているから。彼らは政治家とも強い繋がりがあるから、万が一問題が起こっても対処できるようになっているんだ。
なるほど・・・。恐いね・・・。
とはいえ、日本で認可されている食品添加物の数はアメリカの6倍、EU諸国の50倍とも言われるので日本の加工食品だって世界的に見たら「安全」とは言えないのかもしれないけど・・・。
次は、アメリカの知りたくないけど知っておいた方が良い畜産の実態と、グラスフェッド、パスチャーレイズド、ケージフリーについて書きます。
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