パラレルワールド2020

parallelworld(c)Megumi Mitani Column
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こんにちは!フルタイムトラベラー、三谷めぐみ (@meg_intheworld)です。

ここ数ヶ月。私は毎日2つの世界を生きていました。
そして今も2つの世界を行き来しています。

ひとつは、「日本」という世界。
もうひとつは、「日本以外」の世界。

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パラレルワールド2020

2月中旬〜3月中旬の東京時間。

「まだ日本にいる?時間あればお茶しない?」
「〇〇日って空いてる?ゴハンどうかな?」
「来週末、1泊2日で〇〇に行かない?」

いつもだったらすぐに「空いてるー!」「行こう!」と即レスするほど仲の良い友人達からのお誘いを全て断った。

楽しみにしていた7年振りの同窓会にも参加しなかった。

なぜか?

実は、1月下旬から「なるべく電車に乗らない生活」をしていた。
2月17日からは完全に”Self-Quarantine”生活に入っていた。

“Self-Quarantine”とは「自主隔離」とか「自宅待機」という意味で、COVID-19に感染していなくても、「予防目的」や「感染拡大を防ぐために」自ら他者と距離を置く=「家にこもる」こと。

東京近郊で暮らす人は信じられないかもしれないが、私が最後に電車に乗ったのは、2月16日。友人に会うために池袋に行った日だ。

3月は1度も電車に乗らなかったし、誰ひとり友人に会っていない。

この2ヶ月、何度も「気にしすぎかな?」と思ったし、何も気にせずに遊んだりお花見してる人達を見て羨ましく思ったこともあるし、ずっと家にいることでストレスを感じたこともある。

それでも、ひきこもり生活を続けてきた背景には理由がある。

「日本以外の世界との繋がり・情報」だ。

たぶん、これが無ければ、私も電車に乗って友達と遊んだり、お花見をしていたかもしれない。

 

***

 

私がCOVID-19を警戒し始めたのは、中国の武漢が都市を封鎖した翌日の1月24日。

まだCOVID-19とかSARS-CoV-2という呼び方は無くて、「新型肺炎」「新型コロナウィルス」と報道されていた。

「都市を封鎖」って結構マズイのでは?と思いながらも、日本国内の感染者数はまだ少なかったし、WHOも非常事態宣言を出さないので(この時点ではまだWHOを信用していた)「SARSみたいな感じなのかな?」と思っていた。

一方で、その頃から、日本語と英語で「新型コロナウィルス」に関する情報を調べ始めた。

1月31日にようやくWHOが非常事態宣言をしたことで、世界は動き始めた。英語の情報が増え、世界の「新型コロナウィルス」に対するリアクションが見えるようになった。

その翌日、日本で旅行をキャンセルする人が増えるだろうと思い、急遽このページを作り、出来る限り毎日、更新を続けた。

2月に入ると、イタリアでCOVID-19の感染者数が増え始め、イランでも急激に増えた。

去年の秋にイタリアを2ヶ月旅したばかりの私にとって、イタリアの感染者数増加はあまりにショッキングで、すぐにイタリア人の友人・知人に連絡をした。

去年ひとり旅で知り合ったイラン人女性にも連絡をして無事を確認した。

そうしている間に、一気にヨーロッパ全体、そしてアメリカへと広がった。

2月下旬、ワシントン州に続き、カリフォルニア州のベイエリア(サンフランシスコ近郊)でも感染者が出て、ベイエリアに住む友人達がCOVID-19を気にし始めた。

3月4日、カリフォルニア州が非常事態宣言を出してから、約1週間でアメリカ全体の意識が変わり始めたように感じる。アメリカの有識者や研究者による情報もどんどん入ってくるようになった。

NBAも無期限停止になり、毎年テキサス州で開催され世界中から人が集まるテックイベントSXSWや、コーチェラなどの音楽フェス・イベントも全て中止になった。

身近な話で言うと、私のパートナーはベイエリアに住んでいたけど、カリフォルニアに続きニューヨークも非常事態宣言をしたことで、今後どうなるか分からないと、急遽家を引き払い、両親が住むクリーブランドへ車で移動することを決め、4日間で2500マイル(4000km)走った。

LAに住む友人カップルからも「元気でやってる?僕達は1週間家から出ていないよ」とか、普段明るくてポジティブな友人も「it’s weird..(変な感じだよ)」と言うようになり、SNSで不安な気持ちをシェアする人が増えた。

そして、お互いを励まし合う投稿も増えた。

私も友人達に”How are you?”と頻繁に聞くようになり、Instagramのフォロワーさんには「もし、近くに自分の気持ちや不安、怒り、気がかりなことを話せる相手がいるなら、話して。そして相手の話もしっかり聞いて。もしそういう相手がいない、家族や友人には話しづらいという人は、気軽にDMして」と投稿した。

その頃日本では連日「オリンピックの中止・延期はあり得ない」と言っており、「学校再開」「自粛緩和」という言葉も出ていた。

まるで日本は「コロナを乗り切った」かのような印象さえあった。

春分の日からの三連休は天気が良かったこともあり、日本は「コロナ自粛疲れ解禁デー!」のような雰囲気だったように感じる。TVやSNSを見る限り。。

翌週25日に「オリンピック延期」が発表されると、翌26日から公表感染者数が増え続け、都知事が「週末の不要不急の外出自粛」を「お願い」した。

そしてその「お願い」を聞く人もいたが、聞かずに「不要不急ではない外出」を続ける人もいた。

***

parallelworld(c)Megumi Mitani

私の中で、2020年の3月は「東京時間」と「アメリカ時間」で全く別の世界が存在した。

そして毎日その2つの世界を行き来していた。

「アメリカが騒ぎすぎなんじゃないか?」
「日本がのんびりしすぎなんじゃないか?」

何度考えても頭が混乱するだけだった。

SARS-CoV-2という同じウィルス、COVID-19という同じ感染症なのに、どうしてこんなにも国民の意識や国としての対策が違うのか、全く理解できずにいた。

自分の身体は「日本」にあるけど、COVID-19に対する意識は完全にアメリカ寄りで、目の前にある「平和すぎる日本」を受け入れることが難しかったし、それは、今も変わっていない。

一体、いつまでこの2つの世界を行き来する、パラレルワールド生活は続くのだろう?

 

(続・・)

写真はアメリカネバダ州にあるDeath Valleyの空。デスバレーは怖いくらい不思議なエネルギーのある場所だった。


このブログは「海外旅行や海外生活に役立つ情報」をシェアすることが目的なので、新型コロナウィルス(COVID-19)に関する情報や、国の対応に対する個人的な意見などは書かないようにしています。

一方、Instagramのストーリー(90%英語)やTwitter(90%日本語)では1月下旬から結構積極的に情報をシェアしたり、割と強めな意見も書いているので、気になる方は見てみてください。

パラレルワールドに生きるのは疲れるのでオススメしませんが、腑に落ちない事や疑問に感じることがある人は、日本メディアだけでなく、海外のメディアもチェックすることをオススメします。

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この記事を書いた人

自然と芸術を愛する旅人。世界各地で家を借りながら暮らす「デジタルノマド」9年目。40ヶ国。

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